NISAの真のデメリットと損失を出さないための対処法
(最終更新日:2022年7月30日)
NISA(ニーサ)に潜むデメリット
NISA(ニーサ)といえば、投資にかかる税金が非課税となる制度です。年間120万円までの投資金額に対して、5年間非課税枠が適用されます。
一見するとメリットばかりのNISAですが、実はデメリットもあります。ここでは、主に3点挙げてみたいと思います。
NISAの口座開設が手間
NISAを始めるにあたっては、必ず住民票を金融機関に届け出る必要があります。普通の口座開設なら免許証で事足りるところが、NISAの場合にはもう一手間かかるのです。
日中仕事のサラリーマンとしては、住民票を取得するにしても一苦労でしょう。
年間120万円の非課税枠では足りない
そもそもNISAで適用される年間120万円の非課税枠は、投資する立場からすると全く足りないことが分かります。
株式投資をする人なら分かると思いますが、120万円という枠に収まるよう投資するのは、なかなか難しいものです。
それに、株を購入するたびに非課税枠を消費することになるため、短期間で何度も売買する短期投資家にとって、NISAの非課税枠では全く足りません。
損失が出た時の対処ができない
NISAで一番問題なのが、損失が出た時の回避手段である「損益通算」と「損失の繰越控除」が使えないことです。
「損益通算」とは、別の投資で発生した損失と利益を互いに打ち消す制度です。これにより、利益を圧縮して、税金を減らすことができます。
しかし、NISAでは損益通算が使えないため、NISA口座内で損失が発生しても、他の投資の利益と相殺することができないのです。
また、「損失の繰越控除」も利用できません。つまり、通常なら損失を翌年以降3年間にわたり利益と相殺できますが、NISAではそれができません。
このように、NISAでは「利益」に対しては非課税という恩恵を受けられますが、「損失」に対しては全くの無防備なのです。
NISAを利用する際には、くれぐれも注意しましょう。