PTS取引とは?PTSを使った取引のメリット・デメリットを解説!
「株式投資に興味があっても、平日は仕事があってなかなか投資の時間が取れない」
こんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、夜間でも株式をリアルタイムで取引できる「PTS取引」を利用すれば、そんな忙しい方でも投資を始めることができます。
今回はたくさんのメリットがあるPTS取引の基本と、メリット・デメリットについて解説します。
(最終更新日:2022年2月27日)
PTSとは?
まずはPTSの基本からしっかりと押さえましょう!
PTSのポイントは、主に4つあります。
- 夜間でも取引できる
- 呼値(よびね)が細かい
- 有利な値段で取引できる
- 手数料が安めになっている
Proprietary Trading System
PTSとは、英語の「Proprietary Trading System」の略で、日本語に直すと「私設取引システム」のことをいいます。
PTSは、証券取引所を介さず有価証券を売買できる電子取引システムです。
PTS取引にはSBI証券や楽天証券等が対応しています。
夜間でも取引できる
PTSを利用すれば、夜間でもリアルタイムで株の取引ができます。
SBI証券では、PTSの取引時間として19:00〜23:59をナイトタイムセッション(夜間取引)、8:20〜16:00をデイタイムセッション(昼間取引)として提供しています。
つまり、平日の日中は仕事があるサラリーマンでも、早朝や仕事終わりに取引できるメリットがあります。
また、PTSは、証券取引所の取引ほどまだ活発ではありませんが、最近では投資家にも認知されるようになり、だんだんと取引も活発になってきています。
引用:SBI証券
呼値(よびね)が細かい
PTSは証券取引所での取引と比べ、1株あたりの値段(呼値)を最小で1,000分の1単位まで指定できます。
例えば10円刻みでしか価格を指定できない銘柄でも、PTSでなら1円刻みの金額まで指定して取引できる可能性があるということになります。
有利な値段で取引できる
PTSと証券取引所の取引時間が重なる時間帯では、PTSの株価と証券取引所の株価を見比べて、より有利な価格の取引所で取引できるメリットがあります。
手数料が低い
SBI証券のPTSを利用すれば、証券取引所の取引手数料よりも5%ほど安い手数料で取引することができます。
手数料という観点では、証券取引所で取引するよりも、PTSを利用した方が有利になるかもしれません。
PTSのメリット
ここからは、PTSのメリットについて解説していきます。
- 夜間でも取引できる
- 取引時間外に有利な取引ができる
- 価格差を利用して取引できる
サラリーマンでも夜間に取引できる
PTSを利用すれば、日中に本業があるサラリーマンでも、仕事が終わった後から株の取引をすることができます。
また、リアルタイムで取引ができますし、証券取引所よりも細かい価格で指値が出せますので、有利に取引を行うことができます。
取引時間外に有利な取引ができる
PTS利用することで、取引時間外に起きたニュースや決算情報、外国の株式市場の動向などをもとに、リアルタイムで取引を行なうことができます。
特に大企業の決算情報は、証券取引所が閉まる15時以降に発表されることが多くあります。決算情報にサプライズがあった場合に、PTSを利用すれば次の日を待たずして株を売買することができます。
また、証券取引所の取引時間外に悪いニュースが発表されることもあるでしょう。通常では、翌日を待たないと株の売り注文は成立しません。しかし、PTSであれば夜間のうちに売り注文を出すことができるため、損失の拡大を防ぐことが期待できます。
証券取引所とPTSの価格差を利用して取引ができる
証券取引所とPTSの板情報を比較することで、両方の価格差を利用して利益を得ることができます。
証券取引所とPTSの間に価格差がある場合、例えば証券取引所で株を安く買い、PTSで高く売ることで利益を得られます。これを裁定取引といいます。
PTSのデメリット
PTSにもデメリットがあります。
- 取引参加者が少ない
- 思わぬ価格で取引が成立する可能性がある
- 注文方法が指値注文のみ
取引参加者が少ない
PTSの一番のデメリットが、証券取引所の取引と比べて参加者が圧倒的に少ない点です。
PTSは証券会社の私設取引システムに過ぎませんから、やはり利用者の数が少なくなってしまいます。
証券取引所ほど活発に取引が行われていないため、注文しても取引が成立しない可能性が高いでしょう。
思わぬ値段で取引する可能性がある
PTSでは証券取引所と極端に異なる値段で取引が成立する可能性があります。もしかしたらもっと安い値段で買えたかもしれませんし、高い値段で売れたかもしれません。
思わぬ値段で取引しないよう注意しましょう。
注文方法が指値のみ
PTSの注文方法は、指値注文のみに限定されています。成行注文ができませんので注意しましょう。
まとめ
今回はPTSについて話をしてきました。
夜間でも取引ができるPTSは、サラリーマンでも取り組みやすいといえるでしょう。
興味を持った方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょう?