ETFの種類と失敗しないおすすめの選び方を現役投資家が解説!
ETFは、証券取引所に上場している投資信託です。
取引所に上場しているため、株式と同じようにリアルタイムで取引することができます。
そんなETFですが、日本だけでおよそ230種類あります。
これだけ種類が多いと、どのETFに投資すればいいか迷う人が多くいることでしょう。
そこでこの記事では、代表的なETFの種類と、ETFのおすすめな選び方をご紹介します。
あなたにとって最適なETFを見つけましょう。
(2022年2月25日更新)
ETFの種類は8種類!
ETFは、日本だけでも230種類ほど、海外に目を移すともっとたくさんの種類があります。
まずは数あるETFを8種類に分類して解説します。
国内株式型ETF
最もメジャーなETFが、TOPIXや日経平均株価などと連動するETFです。
どのETFに投資しようか迷ったら、とりあえずTOPIXや日経平均に連動するETFを選んでおけば間違い無いでしょう。
また、国内株式といっても、TOPIXや日経平均など市場全体に投資するものの他に、大型株や中型株に絞って投資するものや、特定の業種に絞って投資するものまで様々な種類があります。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
TOPIX | MAXIS トピックス上場投信 |
日経平均株価 | iシェアーズ・コア 日経225 ETF |
JPX日経インデックス400 | ダイワ上場投信-JPX日経400 |
海外株式型ETF
こちらは日本国内ではなく、海外の株価指数に連動するETFです。
代表的なものとして、ダウ平均やS&P500などの指数に連動するものがあります。
先進国や新興国に投資するものや、インドや中国などの特定の国に投資するETFまであります。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
MSCI-KOKUSAIインデックス | MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 |
S&P500指数(米国株) | SPDR S&P500 ETF |
商品型ETF
金や銀、原油などの商品(コモディティ)価格と連動するETFもあります。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
金 | 金価格連動型上場投資信託 |
WTI原油先物 | WTI原油価格連動型上場投信 |
債券型ETF
国内債券の指数であるNOMURA-BPI総合に連動するETFや、海外の債券価格に連動するETFがあります。
当然株式系よりも価格変動は小さくなります。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
NOMURA-BPI総合 | NEXT FUNDS国内債券・NOMURA-BPI総合連動型上場投信 |
ブル型ETF
ブル型ETFとは、市場が上昇している時に、市場の上昇率以上にリターンを得られるETFです。
例えば、TOPIXブル2倍のETFの場合、TOPIXが一日で5%値上がりしたとすると、価格は10%に上昇します。
ところが、仮にTOPIXが5%下落すると、その価格も2倍の10%下落することになります。
このように、ブル型ETFにはハイリスク・ハイリターンという特徴があります。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
TOPIX レバレッジ(2倍)指数 | TOPIXブル2倍上場投信 |
日経平均レバレッジ・インデックス | 日経平均ブル2倍上場投信 |
ベア型ETF
ベア型ETFは、市場が下落している時に価格が上昇し、大きなリターンを狙えるETFです。
例えば、TOPIXに連動するベア型ETFの場合、TOPIXが10%下落すると、その価格は10%上昇します。
一方、TOPIXが10%上昇すると、ベア型ETFの価格は10%下落します。
対象とする指数と正反対の値動きをするのが、ベア型ETFの特徴です。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
日経平均インバース・インデックス | 日経平均ベア上場投信 |
TOPIXインバース(-1倍)指数 | TOPIXベア上場投信 |
J−REIT
J−REITとは、投資家から資金を集め、それを元に不動産を購入し、その賃料収入等を投資家に分配するETFです。
J−REITに投資すれば、間接的に不動産に投資することができます。
【ETFの例】
対象指標 | ETFの名称 |
東証REIT指数 | NZAM 上場投信 東証REIT指数 |
S&P/ASX200 A-REIT指数 | 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A-REIT) |
海外ETF
海外ETFは、海外の証券取引所に上場しているETFです。
一見すると海外ETFは海外指数と連動する国内ETFと混同しがちですが、海外ETFは日本国内ではなく海外の取引所に上場している点に違いがあります。
海外ETFはとにかく種類が豊富で、世界のエリア別や、業種別、テーマ別に様々なETFが設定されています。
国内ETFにはない様々な種類のETFがあるので、投資の幅も広がります。
ETFの失敗しない選び方
ここまで様々なETFについて解説してきました。
あなたもお気付きの通り、ETFの種類が多すぎて、どのETFを選べばいいか非常に悩みますよね。
ここからは、ETFの失敗しない選び方を解説していきます。
- 信託報酬が安い
- 売買手数料は安い
- トラッキングエラーがない
- 純資産残高が多く取引が活発
信託報酬が安いか
通常の投資信託と同じように、ETFには信託報酬がかかります。
ETFの信託報酬は普通の投資信託よりもかなり低く設定されていますが、それでもわずかな信託報酬の差が、長期にわたって投資していると大きな差となって現れます。
そのため、ETFの信託報酬が十分に安いか、よく確認しましょう。
同じ指数(インデックス)に連動するETFの中で迷ったら、その中で最も信託報酬が安いものを選ぶのがベターです。
売買手数料は安いか
ETFの購入時には、売買手数料がかかります。
売買手数料は投資に対してマイナスのリターンとなりますので、なるべく安く抑えたいところです。
最近は、ネット証券を中心に安価な手数料で購入できるETFが登場しています。
中には10万円以下なら手数料が無料となったり、特定の銘柄なら手数料がかからない会社もあります。
購入する証券会社の手数料体系をよく確認しましょう。
トラッキングエラーがないか
トラッキングエラーとは、ETFの取引価格と指数との間のズレのことをいいます。
トラッキングエラーが小さいほど、指数とのズレが少なく、優れたETFといえます。
目安としては、トラッキングエラーが1%未満です。
トラッキングエラーが大きいと、投資家から敬遠され、最悪の場合には上場廃止となる可能性があります。
純資産残高が多く、取引が活発か
ETFは、手数料だけでなく流動性も非常に大切です。
流動性が低いETFを購入してしまうと、実際の取引価格と指数の間にズレが生じて、適正な価格で取引できなくなる恐れがあります。
また、取引が活発ではないため、ETFを売りたくても売れなくなってしまう恐れがあります。
流動性の目安となるのが、純資産残高と売買高で、両者が他のETFと比べて少ないと、流動性が低すぎる可能性があります。
あまりにも純資産残高や売買高が少なすぎる時には、ETFの購入を見送りましょう。
ETFの種類と選び方のまとめ
この記事では、ETFの種類と選び方について解説してきました。
あなたにとって理想のETFを見つけて、堅実に投資を進めましょう!