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仕組債のノックインの仕組みとは?3つのリスクに気をつけよう!

金融商品の中には、金利スワップを仕組みに加えた仕組債というものがあります。

仕組債は、リターンが高く魅力ですが、その分リスクが高いデメリットがあります。また、仕組債の仕組みは非常に複雑で、投資に慣れている人でもその仕組みを理解するのはなかなか難しいです。

仕組債に投資するときには、その仕組みをよく理解することが欠かせません。

今回は、そんな仕組債の仕組みやメリット・デメリットについて解説していきます。

(最終更新日:2022年7月18日)

仕組債の説明に入る前に!金利スワップを知ろう!

仕組債の仕組みを理解するには、金利スワップの仕組みを理解する必要があります。

まずは金利スワップの基本的な仕組みをご紹介します。

金利スワップはデリバティブの一種

あなたは「デリバティブ」という言葉をご存知でしょうか??

デリバティブは、日本語で「金融派生商品」と呼ばれています。

もともと「デリバティブ」という言葉は、「派生的」ということを意味しますが、デリバティブはその元となっている金融商品から派生したものであるため、そう呼ばれています。

投資の世界には株式や債券、貯金など様々な金融商品がありますが、これらの商品のリスクを抑えたり、ハイリターンを追及する方法として生み出されものがデリバティブなのです。

デリバティブの多くは、将来の価格や金利の動向を現時点で予測し、そのリスク回避する目的で利用されます。デリバティブの種類としては、先物取引やオプション取引、スワップ取引などがあります。

スワップは“キャッシュフロー”を交換する

スワップとは、同じ種類の通貨で、異なった種類の金利を交換する取引です。

少しわかりにくいですね、、。一番簡単なスワップが、固定金利と変動金利を交換するものです。

例えば、変動金利で借り入れをしている企業が、将来の金利上昇リスクを回避するため固定金利で金利スワップを契約したとします。すると、この企業が今後支払う金利は固定金利に変わり、変動金利だった場合の金利上昇リスクを回避することができます。

スワップによって、この企業が支払う予定だったキャッシュフローが変わったことがわかります。

FXのスワップポイントではない

スワップと聞くとFXの「スワップポイント」を思い浮かべる方もいるかもしれません。ですが、金利スワップはスワップポイントとは関係がありません。

FXのスワップポイントは、単に異なる2国間の政策金利の違いで得られる金利差のことをいいます。

一方、スワップ取引の方は、金利のキャッシュフローを入れ替えることをいうのです。

仕組債の基本を理解しよう

仕組債とは

仕組債とは、その言葉通り特別な仕組みを持つ債券です。

特別な仕組みというのは、スワップやオプション取引などのデリバティブを利用することにより、発行者や投資家のニーズを満たすようなキャッシュフローを作り出す仕組みのことです。

この仕組みにより、満期や利子、償還金などを自由に設定することができます。

仕組債はハイリスク・ハイリターン

仕組債そのものは、ハイリスク・ハイリターンで投機性が強い債券といえます。

あらかじめ決められた条件(円高や円安)を満たせば大きく儲けることができる反面、もしも条件を満たせなければ大きな損失を出すこともあります。

仕組債に投資するときは、要注意です。

仕組債の種類

仕組債には様々な種類があります。こちらでは代表的な仕組債をあげてみたいと思います。

EB債(他社株転換可能債券)

EB債とは、債券にもかかわらず、満期を迎える前までの株価水準によっては、株式に転換されることもある債券です。

仕組みそのものは転換社債と似ていますが、投資家の任意で株式に転換するのではなく、一定の株価水準になると自動的に株式に転換されます。

利回りが比較的高く人気があるようですが、株価が低いときに株式に転換されてしまうと、損失が発生するおそれがあります。

リンク債

リンク債は、あらかじめ定められた株価の水準まで価格が下落しなければ高配当が受け取れ、その株価になったときには元本割れするリスクがある債券です。また、平均株価の下落が続くと投資した金額がゼロになったり、早期に契約終了となる場合もあります。

要するに、条件付きで儲かるか儲からないかがはっきりと決まる債券です。

株価の動きを予測するだけの知識や判断力が必要な債券ですから、投資初心者は手を出さない方がいいでしょう。

コーラブル債

コーラブル債とは、あらかじめ決められた日に、発行体が債券を繰り上げ償還できる仕組債です。

完全に発行者有利の債券なので、その分利率が高くなっています。

リバース・デュアルカレンシー債

リバース・デュアルカレンシー債は、購入代金と償還金額の通貨が、利払いされる通貨と異なる債券です。

一般的には、購入代金と満期で受け取る金額が日本円で、利払いが外貨で受け取れるものが多いです。

特徴としては、利払いが外貨で行われるため、金利が多少は高くなるところです。ですが、当然のことながら、為替の状況によっては当初想定した利回りが得られないこともあります。

仕組債のリスク

ここからは、仕組債のリスクについて解説したいと思います。仕組債の種類を見ていて気づいた人もいると思いますが、仕組みが複雑すぎるため、その仕組みを理解するのは非常に困難です。

リスクが高い

仕組債は、デリバティブの仕組みを利用し、リスクを負ってリターンを狙う投資商品です。したがって、リスクがそもそも非常に高い商品です。

株価や為替レートが将来どのように変化するかを予測するのは困難ですので、仕組債で儲けられるかは、その時にならないと分からないところがあります。

投機性が高い商品といえます。

仕組みが複雑すぎて理解できない

仕組債は、その仕組みが複雑すぎて理解するのが非常に困難な債券です。

仕組債は様々なデリバティブを組み合わせて作られていますので、どういうリスクがあるのかを正確に判断することは不可能に近いです。

これは投資の鉄則ですが、「よく分からないものには投資すべきではない」といえます。

作り手に有利である

仕組債は、販売会社や証券会社の思惑が大きく影響する商品といえます。

販売した側は商品を売った時点で利益を得て、購入した側は購入した時点で損失を抱えるといっても過言ではありません。

仕組債を利用するのではなく、普通に債券や株式に投資した方がいいでしょう。

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仕組債のまとめ

ここまで、仕組債について解説してきました。複雑な仕組みの仕組債は、その仕組みを理解するのが非常に難しいことが分かったと思います。

仕組債には投資せず、ぜひ堅実に投資を進めましょう!

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