コマーシャルペーパー(CP)とは?社債との違いやメリット・デメリットを知ろう!
コマーシャルペーパーは「CP」とも呼ばれ、企業が短期的な資金を調達する目的で発行する、無担保の約束手形です。
もっと簡単にいうと、「この企業なら潰れないだろう」という「信用力」をもとに発行される証券のことを言います。
結論から言うと、コマーシャルペーパーを理解するためには、以下の5つのポイントを押さえるといいでしょう。
- 無担保の約束手形である
- 発行期間は1年未満
- 発行金額は1億円以上
- 優良企業しか発行できない
- 主に機関投資家が購入する
今回はコマーシャルペーパーについて解説していきます。
(最終更新日:2022年3月10日)
コマーシャルペーパーとは?
まずはコマーシャルペーパーの基本から解説していきます!
また、YouTubeでもコマーシャルペーパーについて解説していますので、ぜひご覧ください!
企業が発行する無担保の約束手形
コマーシャルペーパーは、企業が発行する無担保の約束手形です。
「無担保」のため、当然のことながら発行した企業が倒産すると、コマーシャルペーパーは紙くずとなってしまいます。
そのため、コマーシャルペーパーを発行できるのは、ある程度信用力のある「優良企業」に限定されます。
なお、コマーシャルペーパーはCPと略されますが、これは「Commercial Paper」という単語の略です。
発行期間は1年未満、発行金額は1億円以上
コーマーシャルペーパーの発行期間は1年未満、発行金額は1億円以上からとなっています。
そのため、個人投資家が投資する機会はほぼありません。
なお、コーマーシャルペーパーで特に多いのが、1カ月ほどの短期のものです。
企業としては、短期間のつなぎ資金としてコーマーシャルペーパーを利用している側面があります。
- 発行期間は1年未満
- 発行金額は1億円以上
優良企業しか発行できない
コマーシャルペーパーは、誰もが認める優良企業しか発行することができないといわれています。
というのも、コマーシャルペーパーが「無担保」の約束手形だからです。
もしもコマーシャルペーパーを発行した企業が倒産したら、コマーシャルペーパーの価値はゼロになります。
そのため、投資家はリスクを気にして、信用できる優良企業のコマーシャルペーパーにしか投資しないのです。
逆をいうと、コマーシャルペーパーを発行できるということは、優良企業ということになります。
主に機関投資家が購入する
コマーシャルペーパーを購入するのは、金融市場に精通した機関投資家(銀行など)に限定され、基本的に個人が購入することはできません。
それに、コマーシャルペーパーを購入するには最低1億円は必要ですので、個人レベルで投資するのは不可能に近いでしょう。
社債とは違うの?
コマーシャルペーパーと聞いて「社債」を思い浮かべた人もいることでしょう。
たしかにコマーシャルペーパーと社債は非常に似ていますが、一番分かりやすい違いが、償還されるまでの期間が1年以上なら社債、1年未満ならコマーシャルペーパーということです。
また、社債は証券会社を通じて発行しますが、コマーシャルペーパーは銀行でも発行できる特徴があります。
- 償還されるまでの期間が1年以上なら社債、1年未満ならコマーシャルペーパー
- コマーシャルペーパーは証券会社だけではなく銀行でも発行できる
コマーシャルペーパーのメリット
企業は低金利で資金調達ができる
企業にとってのコマーシャルペーパーは、低金利で資金調達ができるツールといえます。
コマーシャルペーパーの金利は、金融機関から融資を受ける時の金利(短期プライムレート)よりも低いことが多いです。
企業にとっては、より低コストで資金調達できるメリットがあります。
また、期間が短いため、必要に応じて柔軟に資金調達できるメリットもあります。
コマーシャルペーパーのまとめ
コマーシャルペーパーに個人で投資する機会はないと思いますが、投資信託などを通じて間接的に投資することはあると思います。
自分が保有する投資信託が何に投資しているのか、また、株式を購入する予定の企業がどういう資金調達を行っているのかを知ることはとても大切です。
コマーシャルペーパーについての理解を深め、投資にのぞみましょう!