仕手株とは?見分け方や見つけ方、狙われやすい銘柄を知って注意しよう!
あなたは、「仕手株」というものをご存知でしょうか?
株式投資をしている人なら、もしかしたら名前だけは聞いたことがあるかもしれません。
仕手株に下手に手を出してしまうと、思わぬ損失を出してしまうことが多いため、絶対に手を出してはいけません。
この記事では、そんな仕手株の基本と、見分け方について徹底的に解説したいと思います。
(最終更新日:2022年3月27日)
仕手株の基本を理解しよう!
おそらく、投資初心者で「仕手株」について知っている人はほとんどいないと思います。
まずは仕手株の基本からしっかりと押さえましょう。
仕手株とは
仕手株とは、多額の資金を持っている特定の集団が、特定の銘柄に対して大量の買いを入れたり売りを入れたりして、株の取引が活発に行われているかのように演じることをいいます。
何も知らない投資家を誘い込み、株価の急騰と急落を起こし、利益をかっさらっていきます。
投資初心者が仕手株に投資してしまうと、短期間のうちに大きな損失を抱えることにつながりかねません。
特に理由がないのに株価が急騰する
仕手株の特徴として、特に業績が良いわけでもなく、株価もそこまで高くない銘柄が、突然急騰を始めることが挙げられます。
こういった銘柄を見つけても、チャンスだとは思わず、仕手株だと疑って、よく判断してから投資を行いましょう。
仕手集団・仕手筋
仕手株を仕掛ける特定のプロの集団を、「仕手集団」や「仕手筋」といいます。
仕手集団は、資金量が豊富で、投資家の心理を読むことに優れ、一部のマスコミとも繋がりを持っている特徴があります。
仕手株が仕込まれるまでの一連の流れ
仕手集団が仕手株を仕掛けるまでには、水面下で以下のようなことが行われています。
仕手株の流れを理解し、絶対に投資しないように注意しましょう。
- ①仕手集団が銘柄を決め玉集めする
- ②一気に買い注文を仕掛ける
- ③株価が急騰する
- ④振るい落としをする
- ⑤一気に売り注文をする
①仕手集団が銘柄を決め玉集めする
仕手集団は仕掛ける銘柄を決めると、ほかの投資家に気づかれないよう、株価を上げすぎず出来高を増やさない程度に、水面下で銘柄を買っていきます。
株価がまだ低い状態で対象となる銘柄を買うことを「玉集め」といいます。
②一気に買い注文を仕掛ける
予定通り玉集めが完了したら、いよいよ仕手集団が仕掛けてきます。
一気に派手に買い注文を入れ、対象銘柄が市場の注目を集めるように仕向けます。
その際、自らが買った銘柄をわざと売りに出し、それを再度自分で買い上げることで、売り板を厚くし、出来高も急増させます。
これを「玉転がし」といいます。
③株価が急騰する
玉転がしが行われると、値上がりランキングなどで注目されるようになり、他の投資家の買いが進んでさらに株価が上昇します。
④振るい落としをする
株価が上昇を始めると、仕手集団はあえて一時的に株価を下落させます。
意図的に売りを多くしたり、大量に買いを入れるなどして、投資家心理を揺さぶり、一時的に株価を下落させるようにします。
これを振い落としといいます。
⑤一気に売り注文をする
振い落としが終わったら、仕手集団は玉転がしと振い落としなどを交互に行い、他の投資家が高値で株を買う状況を意図的に作り上げます。
そして、株価が上昇したら一気に売り注文を出し、高値で売る切ることで莫大な利益を上げます。
そのあとは、大きな売り注文に押される形で、株価は急落を始めます。
高値で仕手株をつかまされた投資家は、大損することになります。
要注意!仕手株になりやすい銘柄と見分け方
個人投資家が仕手株に手を出すと、とんでもない損失を出すことになります。
それでは、どうすれば仕手株を見分けられるのでしょうか?
ここからは仕手株として狙われやすい銘柄の見分け方をご紹介します。
- ボロ株が狙われやすい
- 理由もなく株価が上昇を始める
- 仕手株を買ってしまったら損切りを
ボロ株が狙われやすい
仕手集団は、大企業などの銘柄を避け、誰も注目していないボロ株を好んで仕掛けてきます。
大企業を選ばない理由は、大企業のように株価が高く流通量が多い銘柄を支配できるだけの資金がないのと、業績などの情報が開示されているため、理由もなく株価が上昇すると他の投資家に怪しまれてしまうからです。
その点、出来高が低く株価も低水準なボロ株は、絶好の狙い場となるのです。
仕手集団に狙われやすい銘柄の特徴としては、以下が挙げられます。
・出来高や発行株数が少ない銘柄
・値動きの軽い株価の安い銘柄
仕手集団は、とにかく安い銘柄を大量に買い入れて利益を上げますから、誰も注目していないボロ株が打って付けなのです。
理由もなく株価が上昇を始める
仕手株を見分ける方法としては、前述の仕手株の流れで説明した通り、理由もなく少しずつ株価が上がっている銘柄を見つけることが挙げられます。
対象銘柄がボロ株で、しかも以下のような特徴を満たしている場合には、仕手株と疑っていいでしょう。
・理由もなく株価が少しずつ上昇している
・理由もなく出来高が少しずつ増えている
・理由もないのに突然値上がり上位になっている
仕手株を買ってしまったら損切りを
もしも仕手株を買ってしまった場合には、すぐに損切りしましょう。
もともと株価が上昇する理由がない銘柄ですので、持ち続けても株価が上昇することはありません。潔く負けを認め、売り払ってしまいましょう。
仕手株を逆手にとって儲けようとは、くれぐれもしないように。
仕手株の見分け方のまとめ
今回は仕手株について詳細に解説してきました。
仕手株は一見「お宝銘柄」と思いがちですが、実はプロが意図的に株価を吊り上げた「危険な銘柄」です。
仕手株を見つけても、絶対に投資しないようにしましょう。