一戸建賃貸経営の3つのデメリットとは?メリットもあわせて投資家が解説!
不動産投資の中には「一戸建て住宅」に投資する手法があります。
これを「戸建賃貸投資」や「戸建賃貸経営」といいます。
戸建賃貸はなかなかマイナーな部類に入る投資ですし、普通の不動産投資とは違って、注意すべきポイントがいくつかあります。
戸建賃貸経営の始め方としては、新築の戸建住宅を購入するか、または中古の戸建住宅を購入してリフォームする方法とがあります。
賃貸経営をうまく進めるためには、中古の戸建住宅を購入することがポイントとなります。
この記事では、戸建賃貸経営のメリット・デメリットに焦点を当てて解説します。
(最終更新日:2022年2月24日)
戸建賃貸経営の3つのデメリット
戸建賃貸経営には、大きく分けて3つのデメリット・注意点あります。
- 家賃が安い
- 空室期間が長期化しがち
- リフォーム費用が高額
- 庭の手入れ方法などに注意
賃貸経営にもろに関わってくる部分ですので、しっかりと理解しましょう。
家賃収入が少ない
戸建賃貸は、一棟アパートや一棟マンションを保有した時と比べると、どうしても家賃収入が低くなってしまいます。
戸建賃貸だけでサラリーマンを独立するには、相当の数の戸建物件に投資する必要があります。
そのため、戸建賃貸経営の位置付けとしては、一棟物件購入への足がかりとして考えるといいでしょう。
つまり、まずは現金で戸建住宅を購入し、しっかりと運営してキャッシュを積み上げ、その物件を担保に入れて一棟物件を購入するのです。
今は金融機関の融資姿勢がかなり厳しいため、戸建住宅をキャッシュで購入して不動産投資を始めるのが人が増えています。
空室期間が長くなりがち
戸建賃貸は、一度入居者が決まると長期間入居してくれますが、一度空室になると、なかなか入居者が決まらないデメリットがあります。
というのも、入居者の多くはファミリー層ですので、引越しシーズンである1〜3月を逃してしまうと、なかなか入居が決まらないからです。
中には半年以上入居者が決まらないこともあるぐらいです。
退去が決まったら早めに募集をかけ始めたり、入居付けに強い業者を見つけてきたり、投資家側で色々と行動を起こす必要があります。
その代わり、一度入居が決まれば子供の学校の問題などもあるため、なかなか退去しづらい傾向があります。
リフォーム費用が高くなってしまう
戸建賃貸投資のデメリットとして、リフォーム費用の高さがあります。
戸建賃貸で退去が発生すると、建物の外装・内装全てをリフォームする必要がありますし、間取りも多いため、相当なリフォーム費用がかかります。
また、エアコンや給湯器などの交換を行うと、費用が百万円を超えてしまうこともあります。
建物全体を貸しているわけですから、リフォーム費用がかかってしまうのは仕方のないことですが、このことはしっかりと認識しましょう。
なお、最近は投資家自身が建物をセルフリフォームするDIY大家さんが増えているようです。
庭の手入れはオーナー負担で行う
さて、これは忘れがちなことですが、庭のお手入れはオーナーが行う必要があります。
業者に依頼してもいいのですが、1回あたり数万円の費用がかかることもあります。
入居者に庭のお手入れもお願いしてしまうのが、一番楽かもしれませんね。
戸建賃貸に投資するメリットとは
そうは言っても、戸建賃貸経営にはメリットもあります。
ここからは、メリットに焦点を当てて解説していきます。
- 入居期間が長い
- 入居者の質が高い
- 供給量が少ない
- 駅までの距離などはあまり関係がない
- 自分の好みでリフォームできる
- 出口戦略が立てやすい
- 特殊な形状の土地を活用できる
入居期間が長い
戸建賃貸のメリットは、実は入居者の入居期間の長さにあります。
戸建賃貸の入居者は、子供のいるファミリーが中心ですので、一度入居すると、学校などの関係から短期間で退去することがほぼありません。
一度入居してもらえれば、長期間にわたって安定して家賃収入を得ることができます。
入居者の質が高い
戸建賃貸の家賃はそれなりに高いため、入居者の年収は高く、質が高い傾向にあります。つまり、属性がいいということですね。
企業の役員や、医者や経営者の方々が入居されることもあり、家賃滞納などのトラブルもあまり起きないようです。
供給量が少ない
戸建賃貸は、アパートなどと比較すると、市場での供給量が少ない傾向にあります。
供給量が少ない一方、入居需要は比較的強いため、戸建賃貸はブルーオーシャンに近い状況にあるのです。
つまり、競争が激しくないため、家賃の値下げ合戦などが起きにくいのです。
駅までの距離などはあまり関係がない
戸建賃貸の入居者はファミリーが中心のため、駅近などの立地はそこまで重要視されません。
むしろ、学区や学校への通いやすさ、スーパーの有無、公園の近さなどの周辺環境が重視されます。
普通の不動産投資のように「駅近」といった条件は必ずしも必要ではなりませんので、たとえ駅からの距離が遠くても、戸建賃貸なら十分に勝負できる可能性があります。
自分の好みでリフォームできる
戸建賃貸は、リフォームなどの意思決定を全て自分で行えるメリットがあります。
マンション投資の場合には、部屋の内装のリフォームは好きにできますが、建物全体となると管理組合の決議が必要となるため、なかなか自分の思う通りにリフォームはできません。
戸建賃貸なら、思い切って外壁の色を変えたり、好きなようにリフォームできるのです。
出口戦略が立てやすい
投資において大切なのは「出口戦略」です。
戸建賃貸は、価格が安いため売却時に現金買いの人もいますし、投資物件としてではなく実需(自分で住む用)として購入する人も多くいるため、比較的早く売却することができます。
実需で購入する人は投資利回りのことなど考えませんから、むしろ高い価格で売却できる可能性すらあります。
特殊な形状の土地を活用できる
一棟アパートやマンションを建てるには、土地の形がある程度整備されている必要があります。
いびつな形の土地にアパートやマンションを建ててしまうと、デッドスペースが生まれ、その分の土地が無駄になってしまいます。
ところが、戸建賃貸なら土地の形状に合わせて物件をアレンジ可能ですので、土地を無駄なく活用することができます。
画像引用元:稼ぐ戸建賃貸
【入居者目線】での戸建住宅に住むメリットとは?
戸建賃貸投資を行うにあたっては、あなたが入居者の立場になって、戸建住宅にどんな魅力があるかを考えることが大切です。
入居者の気持ちが分かれば、最適な投資戦略も自ずと分かります。
ここからは、戸建住宅に「住む」メリットを解説します。
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- 共同住宅のような煩わしさがない
- 一国一城の主
- 自動車・自転車を好きに駐車できる
共同住宅のような煩わしさがない
賃貸アパートやマンションに住んでいると、当然周囲の部屋に対する「音」や「振動」を気にする必要が出てきます。
特に小さな子供がいたり、夜遅くに仕事から帰ってくるような人は、周りにかなり気を使うはず。
ところが、戸建賃貸なら一戸建てをまるまる借りているわけですから、音や騒音を気にする必要がありません。
共同住宅特有の煩わしさから解放されるのが、戸建賃貸の大きな魅力です。
一国一城の主
戸建住宅は、文字通り自分だけの家です。
一国一城の主となれるのが、戸建住宅の大きなメリットですね。
自動車・自転車を好きに駐車できる
共同住宅に住んでいて煩わしいのが、駐車場や駐輪場ではないでしょうか?
マンションから駐車場までの距離があると大変ですし、自転車や趣味で使うモノがあっても、集合住宅だと共用部に置けないので不便ですよね。
その点、戸建賃貸なら何でも自由です。
駐車場は家のすぐ近くですし、自転車や子供の遊び道具も好きなだけ置いておくことができます。
それに、駐車場代だって無料です。
戸建賃貸には入居者にとって様々なメリットがあるのです!
戸建賃貸投資のまとめ
この記事では、戸建賃貸焦点を絞って解説してきました。
戸建賃貸投資はオススメな投資ではありますが、リフォーム費用や空室期間が悩みのタネです。
難易度としては結構高めですので、メリット・デメリットを総合的に考えて投資を始めてみてください。